最終更新日:2024.08.08
公開日:2024.03.19
- #基礎知識
<2024年最新版>物流ロボットとは?種類や機能を解説。
物流ロボットとは?
物流ロボットとは倉庫内業務の仕分けやピッキング、搬送を効率化させるために最新の技術を搭載したロボットの総称のことです。人による作業負担を軽減し、作業の効率性を向上させることが可能です。近年、注目されている物流ロボットは、人と協働することを前提として開発されているロボットが主流になっています。例えば、物を搬送するためのAMRやAGV。仕分けはソーターロボットがあります。
■物流ロボットの役割
物流業界は、深刻的な人手不足が課題となっています。少子高齢社会の影響もあり労働力が足りていません。しかし、この人手不足を補うことが可能として物流ロボットに注目が集まっています。
物流ロボットは、完全な自動化ではなく人との協働を前提とした自動化です。人が担っていた作業をロボットに代わることによって省人化・省力化を図ることを役割としています。
物流ロボットの種類
物流ロボットには、各工程によって用途が異なるので種類があります。ここでは多くの企業で導入されている代表的なロボットを紹介します。
1、AGV(無人搬送車)
AGVはAutomatic Guided Vehicleの略称で一般的にAGVと呼ばれています。自動搬送ロボット、無人搬送ロボットとも呼ばれています。自動で荷物を運ぶロボットで、主に搬送工程で使われるロボットです。工場や倉庫で従来は人が搬送していたものをこのAGVが代わって搬送する役割を担います。AGVは、あらかじめ決めたルートを走行するロボットです。一般的にQRコードや磁気コードをひいて動かすことが多いです。
2、AMR(自律走行搬送ロボット)
AMRはAutonomous Mobile Robotの頭文字を取って一般的にAMRと呼ばれています。国内では自律走行搬送ロボット・自律型ナビゲーションロボット等とも呼ばれます。
自律型と称している通り、ロボットが走行ルートや移動範囲を判断して移動していきます。走行ルートだけではなく、人や障害物も自動で感知し、人が作業しているエリア内で協働できるロボットです。
3、ソーター
ソーターは高速で自動で商品を仕分けするロボットです。ベルトコンベヤ型、平面型、立体型などさまざまな形があります。短時間で大量の商品を仕分けられることで、従来の人手による作業と比較してもかなりの効率化と正確な作業ができるようになります。
4、棚搬送ロボット
先に記述したAGVのカテゴリーに入りますが、棚搬送ロボットという、商品の棚が作業者のもとにくるので作業者が歩き回って商品を見つける必要がありません。GTP(Goods To Person)と呼ばれることもあります。
物流ロボットを導入するメリット
1、業務効率化により生産性が向上
人による作業だと、経験値によって作業できる量にばらつきが起こったり、労働時間にも限りがあるので生産性に影響がでてしまいます。しかし、物流ロボットの場合は機械による安定した能力値を発揮するので、作業にムラが出なくなり生産性を向上することができます。また人が集まりにくい深夜帯の稼働も、今まで人で行うことが困難だったところをロボットが担うことができるので倉庫全体の生産性向上にも期待ができます。
2、ミスがなくなる
人による作業だとどうしてもヒューマンエラーが起きてしまいます。物流ロボットの場合は、ロボットが必要な動きだけをするので、間違いがないようになります。
3、人とロボットの双方のメリットを発揮できる
物流ロボットは、全自動化ではなく一部分を自動化するロボットなので人との協働が不可欠です。物流ロボットは、大規模な機械投資と比較すると必要な台数だけを導入するスモールスタートが可能で、既存の業務を人とロボットで行っていきます。人との協働でミスのない効率的な生産ができるようになります。
物流ロボット導入のポイント
1、自社の課題を明確にし、どの工程から自動化するか見極める
いきなりすべての工程を自動化することはできません。自社の課題となっている点を明確にし、部分的に自動化を始めることが必要です。課題が見えてきたら、効率化が必要な工程の物流ロボットを選定していきます。
2、自社のシステムと連携できるか確認する
自社でWMSなどのシステムを既に導入していて、ロボットを動かすためのシステムと連携できるかを事前にメーカーに確認する必要があります。連携ができない場合は新たにシステム開発が必要になるので、コストと時間を多く要してしまいます。
3、ロボットメーカーのサポートがあるか
ロボットを提供している会社が、導入後も保守・運用などのサポート体制が整っているかも事前に確認する必要があります。ロボットは機械なので何らかの不具合が発生する可能性があります。万が一の時は、迅速に対応してくれるかや事前に起こりえそうな事案については事前に対処されているか等導入後の支援もきちんとみておきましょう。
物流ロボットの導入事例
物流ロボットは、多くの企業で導入が進んでいます。
佐川グローバルロジスティクス
佐川グローバルロジスティクスの東大阪SRCでは、高速仕分けロボットのオムニソーターが導入されています。省スペースでヒューマンエラーの抑止、設計した能力値が出せている事例です。仕分けが自動化されたことによって、前工程であるピッキング数が4つから160件と40倍にもあがり効率化と生産性向上に寄与しています。
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