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最終更新日:2024.07.19

公開日:2024.01.11

  • #基礎知識

AGV(無人搬送車)とは?導入前に知りたい基礎知識<2024年最新>

1. はじめに

はじめに

近年の労働力不足や人件費高騰から省人化を図ることが必要となり、人手に頼っていた搬送作業に代わるものとしてAGV(無人搬送車)の導入をはじめる企業が増えてきました。
自動化・省人化への取り組みに関心が高まっている中、倉庫や工場での導入が急拡大しています。この記事では、AGV(無人搬送車)を導入する前に知っておきたい基礎知識や導入のメリットについてご紹介します。

AGV(無人搬送車)とは?

AGVとはAutomatic Guided Vehicle(無人搬送車)の略で頭文字をとって一般的にAGVと呼ばれます。無人搬送ロボットと呼ばれることもあります。AGVはその名の通り、自動で走行し荷物を搬送するロボットです。従来、工場や倉庫で人が行っていた搬送作業をこのAGVが代わって搬送する役割を担います。AGVは小さなものを運ぶものから大きな重量物を運ぶものまで様々な種類があります。
またAGVと似た役割のロボットでAMRがありますが、大きな違いとしてAGVは走行範囲にQRコードや磁気コード等のガイドが必要となります。

あわせて読みたい: AMR(自律搬送型ロボット)とは?

AGVは、近年導入が拡大していますが実は歴史のあるロボットで1980年代頃から物流業界や製造業界で活用されていました。一定のルートを磁気テープ等を頼りに走行していました。
しかし、近年のAGVはセンサー精度が向上したり、最新のAIが搭載されたりと高性能で柔軟性の高いAGVが登場しています。より効率的な動きもできるようになりました。

AGV(無人搬送車)の種類

AGVには、いくつか搬送の方式によって種類があります。

・台車型(積載型)
台車型は手押し車のような形状をしていて、荷物を台車の上に載せて目的地まで運ぶことができます。

・けん引型
けん引型は、ロボット本体に荷物を載せたりするのではなく、カゴ車やパレット台車を引っ張って移動させるものです。

・低床型
低床型はその名の通り本体の高さが低いので、棚の下に潜り込んだりすることができてリフトで持ち上げて目的の場所まで運ぶものです。現在、注目されているAGVはこの低床型のものです。

AGV(無人搬送車)の導入メリット

1、業務効率の向上
人手の作業だとどうしても作業者によってスキルが異なり作業効率に変動が起きてしまいますが、搬送作業をAGVに任せることで一定の作業ペースを担保できます。
また、搬送以外の業務に人員を割り当てることができるので庫内全体の生産性が向上しやすくなります。

2、省スペースで生産性の向上
倉庫や工場内は限られたスペースです。スペースに対してどれだけ生産性をあげるかも重要な点で、倉庫や工場に適したAGVを選択すれば省スペースで高い生産性をあげることができるようになります。例えば平面でベルトコンベアを導入しようとすれば大々的な工事や広大なスペースが必要になってきます。しかし、ロボットであれば大々的な工事は不要で効率の良いスペース活用が可能になります。

3、柔軟性が高い
前述の通り、倉庫や工場は限られたスペースで効率よく生産性をあげなければなりません。一度、大掛かりな工事や機器設備の導入をしてしまうと、状況に合わせたオペレーションの変更が難しくなってきます。AGVであれば、スペースに合わせたロボットを選択できるので状況に応じてロボットを増やしたり減らしたりと柔軟な対応が可能になります。

4、省力化で安全性の向上
従来は倉庫内を歩き回る必要があったので作業者への負担が大きくなりがちです。負担が大きい当然、疲労に繋がり集中力がなくなり事故へと繋がります。特に重量物の搬送に関しては、AGVが代わりに搬送することで事故等のリスク軽減、作業者への負担も大幅に減少させることができます。また、搬送作業以外にも人員を配置できるので生産性向上にも繋がります。

AGV導入の課題とポイント

1、導入コストやメンテナンスコスト
ロボットや機械導入にはコストが発生します。自社の倉庫状況と費用対効果のシミュレーションを行いましょう。ロボットを提供している企業によっては、購入だけではなくレンタルプランもあります。またロボットは導入して終わりではなく、機械なので消耗品やメンテナンスも必要となります。メンテナンス費用のシミュレーションも行うようにしましょう。ロボット本体の価格だけではなくランニングコストも確認することがポイントです。

2、倉庫環境にあったAGVの選択
日本国内でAGVは1980年代頃から生産現場を中心に広がりを見せている分野で、AGVを提供している企業が多くあります。その中でもどのAGVを選んだら良いのか倉庫環境に合わせて慎重に選択する必要があります。
例えば冷蔵や冷凍環境の倉庫で使用したい場合、AGVは機械なので-20℃に耐えられるか、どのくらいの重量まで運ぶことができるのか等環境に合わせたロボットの選定も必要です。

3、システム開発の可否
ロボットを動かすにはシステムが必要となります。自社の既存のシステムだけではロボットの動く範囲を学習させたりすることができません。このシステム開発が新たに必要です。その場合はシステム開発にどのくらいの時間と費用が要するのかを導入時に慎重に検討する必要があります。ロボットを提供している企業によっては、すぐに使えるシステムが用意されている場合もあります。自社のシステムと連携できるのか事前に確認しましょう。

AGV(無人搬送車)の導入事例

1、作業員の配慮、オペレーションの改善に/日本梱包運輸倉庫株式会社

現代の物流業務では、労働力不足だけではなく70代以上の高齢者も現場で出荷作業を担当したりと作業員への負担を軽減させる動きが必要となっています。日本梱包運輸倉庫株式会社様も、扱う荷物のサイズが大きかったり、倉庫内を歩きまわったりと高齢者の作業員への負担が大きいことが課題でした。そこでRanger GTPという棚搬送型ロボットを導入。全体的にITや機械に不慣れな方が多い中で不安もありましたが、導入後は省力化に成功して生産性があがりました。作業員が歩き回らずとも棚がきてくれるのでかなり負担が軽減できた結果に。操作も直感的に理解ができ入出庫ができるようになりました。


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2、Mushiny T6シリーズ
ムシニーは世界有数のハイテク企業で、200社以上の世界各国にロボット導入実績があります。その一つの事例では、オーストラリアで最も有名なEC業者で活用されています。導入してから300%のピッキング効率があがった結果になりました。

まとめ

今回はAGVについて紹介しました。AGVのイメージは自動で物を運搬するロボットからAIで判断して運搬とその他の作業の効率化と複合的なロボットとして進化しています。物流倉庫の自動化や機械化が注目されていても分からないことが多いと思います。いきなりすべてを自動化することは現実的ではないので、AGVのように倉庫の一部を自動化、人との協働で自動化を推進することをおすすめします。Robowareでは、はじめての人でも安心して活用できる方法をご提案します。ぜひ一度、参考にしてみてください。こちらのお問い合わせフォームではどんなことでもお答えします、お気軽にご連絡ください。

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