最終更新日:2024.01.31
公開日:2024.01.15
- #基礎知識
物流倉庫におけるソーターとは?特徴とメリットを紹介
はじめに
物流倉庫におけるソーターとは、商品を自動で仕分ける機械のことを指します。ソーターシステムの導入で短時間で大量の仕分けを行うことができるようになります。この記事では、ソーターの種類や特徴について紹介しています。
ソーターの種類
ソーターの種類には大きく「コンベアタイプ」と「ロボットタイプ」の2つに分けられます。ソーターは人を介さずに短時間に大量の仕分けをすることができます。それぞれの種類には特徴が異なるので各ソーターの違いを確認しましょう。
■コンベアタイプ
1、スライドシューソーター
移動しながら荷物をなめらかに押し出すタイプの高速仕分けシステムです。小物から長尺までさまざまなサイズ、重量に対応していて仕分け能力の高いソーターです。
2、ポップアップ式ソーター
荷物が流れているメインラインにベルトが走っており、仕分けの分岐場所に差し掛かったらメインラインのベルトの隙間からポップアップするようにホイールが出てきて仕分けをするソーターです。
3、クロスベルトソーター
ベルトコンベアで構成されたトレイで荷物を運搬しコンベアを動かして仕分けを行います。各コンベアが独立した動きをしているので正確に各仕分けレーンに仕分けることができます。
4、ロータリーソーター
一般的なコンベアタイプのソーターでは平面で整列・仕分けを行うのに比べロータリーソーターは立体的に空間を利用しながら仕分けを行います。省スペースで保管・整列・仕分けが可能なシステムです。
■ロボットタイプ
ロボットタイプにも、平面を走るロボットや立体型の仕分けソーターがあります。
1、立体型仕分けロボット
立体型の仕分けロボットです。平面型のソーターと比較すると圧倒的な省スペースで高速仕分けができるロボットです。軽量、小物を仕分けることができます。
2、自律型ロボット
既存の倉庫エリアで自律して走るロボットです。ケースの仕分け等、重いものを仕分けることをアシストできます。
3、平面型ロボットソーター
既存の倉庫エリアでラックやパレットの上を走行して仕分けを行うロボットです。コンベアタイプのソーターと比較すると省スペースで設置できます。
ロボットソーターの特徴
ロボットソーターは、コンベアタイプとは異なり下記の特徴があります。
1、小規模倉庫に導入可能
コンベアタイプのソーターは比較的大規模な倉庫でなければ費用対効果を発揮しにくいのと、倉庫の敷地を大きく占有することになるので導入ハードルが高くなります。ロボットであれば、ベルトコンベアを設置する平面スペースが不要で大きな面積がなくとも導入が可能です。
2、既存オペレーションに導入しやすい、設置が簡単
コンベアタイプのソーターは、その倉庫に合わせて完全にカスタマイズして構築し設置する必要があり、大規模なオペレーション変更も発生します。ロボットであれば既存のオペレショーンを活かしながら柔軟に対応することが可能なので設置が簡単です。
3、スモールスタートが可能
前述したようにベルトコンベアタイプの導入は、倉庫に合わせたカスタマイズと大規模な工事等が発生します。ロボットであれば、必要な処理数に合わせて必要なロボット台数を導入することになるのでリスクを抑えながらスタートができます。
4、導入コストを抑えられる
コンベアタイプのソーターは、倉庫に合わせた完全オリジナルのカスタマイズなのでとても大きな導入コストと時間が必要になってきます。ロボットであれば、既存のエリアを活用しながら生産性を高める手法をとるので必要なロボットだけを導入すれば良いので導入コストを抑えることができます。またロボットを提供している企業によってはレンタルプランもあるので更に導入コストハードルを下げられます。
5、柔軟性が高い
万が一、ロボットが停止してしまっても故障したロボットだけを取り除けば良いので完全停止をせずに修理が可能です。コンベアタイプと比較して万が一の際の復旧が早いです。また、導入後も倉庫内でレイアウトを変更することができます。導入後に倉庫移転があってもロボットタイプであれば再設置可能です。コンベアタイプの場合は、完全にカスタマイズして設置してしまっているのでレイアウト変更は現実的ではありません。
ソーターを導入するメリット
ソーター導入にはコストがかかりますが、そのメリットについて解説していきます。
1、生産性が向上する
そもそもソーターは”短時間に大量の仕分けをする機械”のことを指します。ソーターは自動で大量に仕分けをしてくれるので、人による仕分けより生産性が高まります。ソーターは機械なので一定の速度を保って効率よく仕分けてくれます。作業者さんによる作業は、経験値や能力によって差が出てしまいますが、ソーターであればその心配は不要です。新人でもベテランでも作業効率が一定なので、作業の進捗が予測できる、安定するのもポイントです。
2、仕分けミスが削減できる
ソーターは仕分けを間違えることがありません。人による仕分けだとどうしてもヒューマンエラーによるサイズ違いや商品違い等のミスが発生してしまいます。仕分けミスが削減できることで品質向上にも繋がります。また仕分けミスがなくなるので、検品作業も不要となります。
3、省人化できる
物流2024年問題の影響もあり、物流業界では人手不足で人材の確保が難しく大きな課題となっています。ソーターを導入すれば省人化して生産性も向上するというメリットがあります。また今まで仕分けに人員を割いていたところの作業員を減らし、別の作業に充てることもできます。
ソーター導入ポイントと選定ポイント
ソーター導入時にはいくつか確認すべきポイントがあります。
1、機種選定
荷物の搬送サイズや重量、仕分け必要能力、機種のサイズ、納期を考慮してソーターを選定する必要があります。
2、仕分けレーン、間口の数の増減・柔軟性
導入検討段階で数が柔軟に増やしたり減らしたりできるかを確認する必要があります。検討段階であればコストの計算もしやすくなり、想定外の支出が起きたりしません。
3、生産性
検討している機械の能力と自社で処理したい荷物の量が合っているか確認しましょう。機械能力だけではなく、その機械を使うために必要な人員など総合的に判断する必要があります。特にベルトコンベアタイプは、製品をコンベアに載せる、降ろす、などの搬送も含めて考える必要があります。
4、メンテナンス費用
ソーター導入時にかかるコストだけではなく、機械なのでメンテナンスコストもかかってきます。導入後の点検やアフターフォロー、消耗部品代などのランニングコストも予算計上する必要があります。
Robowareのソーター
Robowareは日本の倉庫に適したロボットを数多く取り扱っていて、はじめての倉庫ロボットパートナーとして数多くの企業から選ばれています。
Robowareの特徴は、ロボット本体の提案だけではなく、ロボットを動かすソフトウェアや導入後メンテナンスがオールインワンで揃っている点です。導入検討時に、必要なコストや費用対効果の計算等も細かく行ってくれます。その中でも、今注目されているソーターは日本での導入が1年半にもかかわらず20社以上が活用している「オムニソーター」です。
このオムニソーターは、立体型仕分けロボットでベルトコンベアのように巨大な敷地がなくとも導入できます。圧倒的な省スペースで効率よく仕分けができます。スモールスタートできるので、リスクを最小限に抑えることも可能な点もポイントです。また、荷物の量が増えても簡単に拡張ができるので大規模な工事や時間も不要です。
オムニソーターの成功事例
オムニソーターを1年以上稼働してきて、当初設計した能力値も出しており費用対効果も十分に出ています。オムニソーターを導入したことで、従来、前工程はマルチピッキングを行っていたところトータルピッキングに切り替えたのでピッキング作業の時間削減にも大きく働いています。仕分けの後工程も、誤仕分けがないので検品する必要がなくなって時間削減できました。
まとめ
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