最終更新日:2025.05.02
公開日:2025.05.02
- #基礎知識
WMSと倉庫ロボットの連携で実現する倉庫自動化とは
はじめに
物流現場で進む自動化の波。物流現場では、慢性的な人手不足や物量拡大の影響で、物流業界では"倉庫の自動化"が急速に進んでいます。特に注目されているのが、倉庫内で商品を運んだり仕分けしたりする「倉庫ロボット」の導入です。しかし、ロボットを入れるだけでは十分な効果は出ません。ポイントは「既存の倉庫管理システム(WMS)」と「倉庫ロボット」をうまく連携させることや運用改善です。
この記事では、倉庫管理システム(WMS)と倉庫ロボットをつなげて、スマートな倉庫を実現する方法について、初心者でもわかりやすく解説します。
まず、WMSとは?
WMSは、「WMS(Warehouse Management System)」の頭文字をとった用語で、倉庫内の在庫情報や入出庫作業を管理するシステムのことです。たとえば、どこに何の商品があるのか、いつどのくらい入荷・出荷したのか、といった情報をリアルタイムで管理してくれます。
物流現場では多くの企業がすでにWMSを導入しており、このシステムがあるおかげで人手によるミスの削減や業務の効率化が進んでいます。このWMSには、SaaS型・パッケージ型・スクラッチ型と様々なタイプがあります。スクラッチ型のWMSは自社専用のシステムを1からつくるので導入費用は高額です。
倉庫ロボットとは?
倉庫ロボットとは、倉庫内で荷物を運んだり、棚を動かしたり、商品を仕分けしたりする工程ごとに自動化を図る機械のことを指します。自律走行型のロボット(AMR)や棚を持ち上げて移動するロボット(AGV)、高速仕分けをするロボットなど、さまざまな種類があります。
倉庫全体を自動化するのではなく、工程ごとに適したロボットを導入して部分的に自動化をすることが可能です。これらのロボットを使えば、人が歩き回って作業する必要が減り、スピードと正確さが大きく向上します。最近では、小規模な倉庫でも導入しやすいモデルも登場しています。
なぜWMSとロボットを連携させる必要があるのか?
ロボットにはロボットを動かすためのシステムが備わっており、このシステムでロボットを動かすことができます。しかし、倉庫には、多くの情報がありそれらの情報をロボットに伝達し連動させて入荷から出庫までの作業を行います。せっかく業務効率化を図るためにWMSを導入したのに、倉庫ロボットと連携ができなければ相乗効果を生むことができません。
したがって、このロボットと倉庫の既存システム(WMS等)を連携させるためにはミドルウェアが必要となってきます。このミドルウェアは新たに開発をしなければならなく、現状、多くの倉庫ロボットは海外製が多く、そのまま日本国内の倉庫に導入することは難しいのが実情です。
ミドルウェアはどのくらいの費用がかかるのか?
それでは、倉庫の自動化に必要なミドルウェアはいくらかかるのか?これらは仕様によって異なりますが、数百・数千万円の費用と開発期間が必要になってきます。
倉庫ロボットを提供する会社が、ロボットとミドルウェアを提供している場合もあります。各工程でのロボットを取り扱っているRobowareでは、ロボットと独自開発のソフトウェア「STREAM™」をサブスクで使えるサービスを展開しています。
Robowareが提供するソフトウェアとは?
前述したRobowareでは独自開発のソフトウェア「STREAM™」をロボットと一緒に提供しています。
このSTREAMは、既存のソフトウェアとロボットのソフトウェアを繋げる役目でもあり、倉庫の入出庫に関わるデータを連携してスムーズな倉庫運営を実現するものです。現場の声を元にアップデートし続けているので、使い勝手が良い点と日々アップデートされるので運用改善にも繋げることができます。新たな開発費用や開発期間が不要に加えて、サブスク型で提供しているので常に最新のバージョンを使用することができる点もメリットです。
RobowareのWMSとの連携事例
◆日本郵便株式会社様
高速仕分けをするロボット「オムニソーター」を導入し、既存のWMSと連携でEC仕分け作業が40%も削減した事例です。仕分けロボット導入で仕分け作業の効率化だけではなく、オムニソーターからピッキング実績データをダウンロードし、WMSにアップロードし検品作業を反映することができるようになったので、検品作業が不要になりました。
このように、ロボットとシステムを連携することで自動化を図った工程だけではなく前後工程の効率化にも繋がります。
倉庫ロボット導入のポイント
効果的な自動化を推進するための確認ポイントをまとめます。
1.自社の課題を洗い出し、業務フローを見直す
2.既存システムの仕様を確認する
3.自動化が必要なロボットの選定、ソフトウェア連携可否の確認
4.テスト稼働やサポート体制の確認
これらは一部となりますが、最低限確認が必要となります。多くのサービス提供会社から情報を取得して比較検討して進めていきましょう。
まとめ
倉庫のロボット導入は単なる自動化ではなく、"情報の連携"があってはじめて真の効果を発揮します。WMS等の既存システムと倉庫ロボットをつなぐことで、在庫管理や作業指示がリアルタイムで連携し、より効率的で正確な物流が可能になります。
Robowareでは、ロボットとソフトウェアとカスタマーサクセスを三位一体で提供しているので、導入前から導入後までサポートいたします。。これから倉庫の自動化を始めようと考えている方は、ぜひRobowareにお問い合わせください。

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