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2021.07.28

  • #基礎知識

WMS(倉庫管理システム)とは?機能・メリットをご紹介

1. はじめに

はじめに

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倉庫作業を効率化するためには、従来のアナログな手法だけでは限界があります。庫内の業務を自動化できるWMSの導入により、業務効率化を図ることが可能です。

入出庫管理や在庫管理等多種多様な機能が搭載されており、庫内作業効率化を語る上では、
外すことのできないシステムです。
本記事では、WMSの概要や具体的な機能、メリットなどについてご紹介します。
読了後、庫内のデジタル化に関するヒントが得られているはずです。

WMS(倉庫管理システム)とは

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WMSは日本語で「倉庫管理システム」と呼ばれ、倉庫作業を効率化を目的に多種多様な機能が搭載されたシステムです。英語では「Warehouse Management System」であり、頭文字を取ってWMSと言われることが一般的です。

従来は人力で行っていた業務の多くをWMSでは自動化できるため、ヒューマンエラーが減少して業務の正確性が上がり、効率化も実現できる点が大きなメリットの一つです。
さらに在庫管理の精度が上がり、欠品や過剰在庫の防止も期待効果の一つです。

WMSは業種を問わずにあらゆる企業で利用可能なことから、小売業や卸売業、製造業やD2Cなど、多種多様な業界で用いられています。

WMSと基幹システム・在庫管理システムの違い

基幹システムや在庫管理システムと間違えられがちですが、厳密にはWMSとこれらのシステムは異なります。
WMSは基幹システムと違い「入出庫業務もカバーしている」という特徴があります。基幹システムは企業経営を行う上での基本業務を集めたシステムの為、倉庫業務のサポートが主目的で導入するわけではありません。

また、在庫管理システムはあくまでも在庫管理に特化した仕組みであり、WMSと比較するとピッキングの導線管理など倉庫業務効率化の機能が多く搭載されているという点で異なっています。

WMS(倉庫管理システム)でできること・機能

ここでは、WMSでできることや主な機能を6つご紹介します。

1.入荷管理

商品の入荷を管理する機能です。入荷予定リストを使ってどのような商品が何個入るのかを確認し、実際に入ってきた在庫を記録できます。加えて、入荷した商品を素早く検品するための入荷検品機能なども搭載されています。

2.在庫管理

リアルタイムに在庫情報を管理できる在庫管理機能もWMSの機能のひとつです。在庫照会やロケーション(商品の保管場所)移動、廃棄や補充、ロット管理など、在庫に関するあらゆる処理をWMS上で行えます。

3.出荷管理

出荷全般を管理するための出荷管理機能です。出荷予定の注文を確認したり、注文に基づいてピッキングリストを出力したりできます。在庫の引き当ても同時に行えるので、在庫の反映をし忘れるリスクが減少して正確な在庫管理を行うことにもつながります。

4.棚卸管理

棚卸業務を行う際に効率化をはかるために導線を指示したり、棚卸の結果差異が出た在庫を一覧表示する「棚卸差異リスト」を出力したりする機能です。ハンディターミナルを導入してバーコードをスキャンすると、WMSと連動して自動的に棚卸結果が記録されます。人の手で行うと膨大な時間がかかる棚卸作業を大幅に効率化できます。

5.帳票・ラベル発行

各種帳票やラベルの発行をシステム上から手軽に行える機能です。注文に基づいて自動的に情報を入力する機能なども備わっているので、1から入力する手間を削減できます。納品書や梱包明細書、各配送事業者別の送り状、値札や荷札などの発行に対応しているケースが多いでしょう。

6.返品管理

出荷先の都合で商品が倉庫に返送されてくることがありますが、WMSには返品商品を管理する機能も搭載されているため比較的手間なく把握することができます。返品予定データに基づいて返品商品のバーコードをスキャンすると、返品商品を簡単に記録してリスト化できます。

WMS(倉庫管理システム)導入メリット

WMSを導入すると、さまざまメリットを受けられます。ここでは、導入メリットについて具体的にご紹介します。

庫内作業の効率化

WMSの導入によってこれまでアナログで行っていた作業の多くを自動化できるので、庫内作業の大幅な効率化がはかれます。例えばピッキングの最適な導線は経験豊富な従業員の熟練技術に頼るケースが多いですが、WMSを利用すると自動的に最も効率よくピッキングを行える導線を算出・指示してくれ、俗人化した倉庫業務の標準化・効率化を図れます。

物流では、各庫内作業への所要時間圧縮が全体の作業時間に大きく影響しますので、WMSによる業務効率化は有効な手段の一つと言えます。

ヒト・モノの流れや現状を把握できる

WMSで在庫管理や流通管理を行うことによって、これまで見えにくかったヒトやモノの流れを可視化でき自社の現状が把握しやすくなります。例えば庫内作業でミスが発生した際に、どの作業担当者が行ったのか、どんな作業を実施したのかがひと目で分かるので、ミスの原因が分かり、対策を立てやすくなるでしょう。

さらに注文別の処理状況をすぐにチェックできるため、作業が予定通りに進んでいるか、遅れているのであれば何が原因になっているのかをスムーズに導き出せます。

クラウド化で情報を共有できる

帳簿をアナログで管理している倉庫では、複数人が在庫情報や注文情報を同時にチェックするのは難しい状況にありました。しかしクラウドを使ってインターネット上で情報を管理できる環境を整えられれば、同時に複数の従業員が物流業務に関わる情報を共有できます。タブレット端末などを導入することで現場にいながら情報を把握できるため、業務効率化を達成できます。

ミスを減らせる

人の手で処理すると、どれほど注意していてもヒューマンエラーを0にすることは難しいといえるでしょう。しかしWMSでは機械が処理するため正確性が上がり、ミスを大幅に減らすことが期待できるでしょう。
配送ミスは顧客からの信頼を大きく低下させる要因になるので、ミスを減らせるWMSの導入は非常に効果的といえます。

WMS(倉庫管理システム)の選び方

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ここでは、WMSを選ぶ際のポイントをご紹介します。

クラウド型かオンプレミス型

WMSには大きく分けてクラウド型かオンプレミス型の2つのタイプがあります。自社の状況によってどちらが適しているかは異なるので、十分に検討した上で都合の良い方を選びましょう。

●クラウド型

クラウド型は既に事業者が作り込んだ状態のシステムに対してIDやパスワードを発行してもらい、インターネット上でログインして利用する方法です。
1からシステムを開発する必要がないので導入費用を抑えやすく、比較的早い段階で利用を開始できるのがメリットです。一方で、独自機能などの自由なカスタマイズがしにくいというデメリットもあります。

●オンプレミス型

オンプレミス型は自社でサーバーを購入し、社内に設置してWMSを運用する方法です。
拡張性やカスタマイズ性は高く、自社の運用に合わせたシステムを作り上げやすいのが特徴ですが、コストはクラウド型に比べて高くなりやすいというデメリットもあります。加えてある程度まとまった開発期間が必要となるため、導入まではクラウド型よりも時間がかかります。

業界・業種との相性

契約を検討している事業者が自社の業界や業種に理解があるかどうかは、重要なポイントです。導入事例をチェックして、同業他社の案件を扱ったことがあるかをチェックしておきましょう。
あわせて実際に倉庫を見てもらい、どのようなサポートを受けられそうか確認しておくことも大切です。

コストや予算

導入するWMSのコストと自社がシステム導入にかけられる予算のバランスをはかることも重要です。
安さだけを追い求めてしまうと必要な機能が用意されておらず、使い勝手が悪いために社内に浸透しない可能性があります。一方で不要な機能まで搭載されているとシステムが複雑になるばかりか、コストがかかりすぎる恐れもあるので、両方のバランスが取れたシステムを選びましょう。

使用する目的が果たせているか

なぜ自社がWMSを導入したいのかをはっきりさせておき、その目的を果たせるシステムかどうかを十分に検討しましょう。
そもそもWMSを導入する目的が不明瞭なままだと不適切なシステムを選んでしまい、結果的に導入コストだけがかかって成果を挙げられない可能性もあります。「WMSを使って自社のどの課題を解決したいのか」を明確に意識しておくことが大切です。

まとめ

WMSの導入で倉庫作業を自動化できれば、ヒューマンエラーの減少や業務効率化の実現も可能になります。スムーズに物流業務を遂行できるように、自社に合ったシステムを導入することが大切です。

WMSを選ぶ際は、自社が解決したい目的を明確にしつつ業界や業種と相性が良いシステムを選ぶことが重要になります。コストと予算のバランスもはかりつつ、機能に過不足のないものを検討しましょう。

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