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最終更新日:2024.06.12

公開日:2024.06.12

  • #基礎知識

ホワイト物流とは?

1. はじめに

はじめに

物流は人々の生活やビジネスにとって非常に重要です。しかし、昨今では人口減少・人件費高騰など様々な面で物流業界は深刻な問題に直面しています。この記事では、物流事業者、荷主企業、国民の協力など一体となって取り組むホワイト物流について解説していきます。

ホワイト物流とは?

トラック運転者をはじめとした労働力不足が深刻化している物流業界に、生産性の向上や効率化、経済の成長に役立つことを目的として始めた取り組みのことを指します。また、女性や60代の運転者等にも働きやすい労働環境の実現を目指しています。

参考動画

出典:ホワイト物流推進運動

ホワイト物流推進の背景

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ホワイト物流推進の背景には、物流機能が危機的な状況に陥っていることが挙げられます。国民生活や企業活動に不可欠な物流の担い手であるトラック運転手の不足は極めて深刻な状況です。特に以下の2点に関しては、物流事業者やトラック事業者だけではなく国民の理解も必要です。

1、ドライバー不足と少子高齢化
ホワイト物流推進の背景には、トラックドライバーの減少や高齢化があります。ドライバーの減少は、ピーク時の平成7年の980万人から767万人までに減少しています。そして、トラックドライバーの年齢層が40歳以上が約55%と高く、高齢化しているのが判明しています。またトラックドライバーの減少の要因として少子高齢化も挙げられます。内閣府が公表している「令和5年版高齢白書」では、65歳以上の人口が全体の29%にものぼります。ドライバーの平均年齢も上昇し、若い世代のドライバーが育たないことも今後、見過ごせません。この深刻的な人手不足は、物流業界の働き方改革や業界全体のイメージ改革も必要です。

2、重労働、長時間労働
トラックドライバーが増えない原因でもある、重労働、長時間労働。長時間労働を強いられる主な要因は、出荷先や納品先での待ち時間が長い(荷待ち時間)ことによります。また、積み込みや荷下ろし等の荷役作業も行い肉体的負担がかかる重労働化です。またECの普及に伴い、荷物の小口化と物量の増加で輸送回数が増え、トラックドライバー1人への負担が大きくなっています。

ホワイト物流推進の目的

ホワイト物流推進は物流事業者と、荷主企業や納品先企業等の物流の利用者が相互理解の下に連携して、物流の効率化や生産性向上に向けての取組を広げていくことが求められています。ホワイト物流推進の背景にもあるように、深刻な課題があり解決をしながら経済の成長に役立つことが必要です。その中でもポイントとして①トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化②女性や60代の運転者等も働きやすいより「ホワイト」な労働環境の実現を重点としています。

ホワイト物流推進で期待できる効果

ホワイト物流推進によって以下のような効果が期待できるとされています。

1、業界の商慣行や自社の業務プロセスの見直しによる生産性の向上
2、物流の効率化による二酸化炭素排出量の削減
3、事業活動に必要な物流を安定的に確保
4、企業の社会的責任の遂行
等が挙げられます。これはトラック運送会社だけの問題ではなく、すべての関係者が問題意識を持ち物流の効率化・生産性向上のために協力していくことが大切です。

これらのメリットだけではなく、推進するにはいくつかのデメリットもあります。
物流改革・効率化は簡単なことではなく、現状のオペレーションの見直しや業務改善をするための時間やコストはとても大きなものです。関係各所すべての人に関わるので、取引がスムーズにいかなかったり関係が悪化してしまう可能性もはらんでいます。ホワイト物流を実現するには、多くの時間をかけて慎重に進行していくことが重要です。

ホワイト物流を実現するための具体的な事例

1、長時間の無駄な荷待ち時間を削減
納品先では、先着順による積み込み、積み下ろしが行われ、特定の時間帯に納品車両が常に集中しており無駄な荷待ち時間が発生しているケースです。
この改善方法として、納品先で予約受付システムを導入することで物流事業者が予約時刻を前提に運用できることになり大幅な荷待ち時間を短縮することができるようになりました。

2、物流倉庫内の生産性向上で荷物の引き渡しをスムーズに
生活様式の変化と共に、物量が急激に増え物流倉庫では出荷時間に間に合わせるために残業を強いられたりスポットで作業者を集めて不安定な作業をしているケースです。
この改善方法として、倉庫ロボットの導入があります。倉庫の自動化は倉庫全体を自動化しなければならないイメージが強いのですが、倉庫ロボットの台頭で倉庫内で負担のかかっている工程から自動化をすることによって、コストを抑えながら大幅な作業短縮と効率化ができるようになりました。

まとめ

ホワイト物流は、物流機能の維持や経済成長に必要な取り組みです。この活動の実現には、関係企業が意識し協力して進行することが必要です。ホワイト物流の実現のためにこの機会に理解を深め物流改善実現に動いてみましょう。
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