
最終更新日:2026.03.03
公開日:2026.03.03
- #基礎知識
改正物流効率化法とは?理解を促進するためにわかりやすく解説
はじめに
2025年4月より順次施行されている「改正物流効率化法」は、物流2024年問題に対応するために、荷主・物流事業者への効率化を努力義務化し、2026年4月からは特定荷主には中長期計画の策定やCLOの専任を義務付ける法律のことです。持続可能な社会を実現するために、この改正法はよく理解する必要があります。本記事では、簡易的に趣旨をまとめ解説していきます。
改正物流効率化法の目的
物流は、生活や経済活動を支える重要な社会インフラです。対策なしでは、今後の輸送力不足が生じる可能性を踏まえ、物流の持続的成長を図るために荷主・物流事業者に対して規制的措置が定められました。2025年4月より順次施行され、2026年4月には新たな法律が施行されます。
また今回の改正で、法律の名称が「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律」から「物資の流通の効率化に関する法律(物流効率化法)」に変更になりました。抜本的・総合的な物流対策の推進に向け法改正を行う内容です。
荷主・物流事業者に対し、物流効率化のために取り組むべき措置について努力義務が課せられます。
◆POINT2
取り組むべき内容の状況について、国が判断基準に基づき指導・助言、調査・公表等を行います。
◆POINT3
一定規模以上の者を特定事業者として指定し、取組の実施状況が不十分の場合、勧告・命令等を実施します。
◆POINT4
特定事業者のうち荷主・連鎖化事業者には物流統括管理者(CLO)の選任を義務付けます。
次の章では、2025年、2026年にそれぞれ施行される内容について説明します。
すべての事業者が対象<2025年の施行内容>
すべての荷主・物流事業者に対し、物流効率化のために 取り組むべき措置について努力義務が課せられます。
1.積載効率の向上:1回の運送でトラックに積載する貨物量を増加する
2.荷待ち時間の短縮:ドライバーが到着した時間から荷役等の開始時間までの待ち時間を短縮する
3.荷役等時間の短縮:荷積み・荷卸し等の開始から終了までの時間を短縮する
4.実効性の確保:国が取組状況の報告・調査を行い、必要に応じて指導・勧告・公表を実施。
| 第一種荷主 | 第二種荷主 | 連鎖化事業者 | 貨物自動車・運送事業者等 | 倉庫業者 | それ以外 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 積載効率の向上 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
| 荷待ち時間の短縮 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
| 荷役等時間の短縮 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
| 実効性の確保 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
※それぞれの事業者の定義についてはこちらのポータルサイト より確認ができます。
2025年に施行されたルールは、ドライバー労働時間短縮に伴う労働力不足の解消をするために関係する事業者が協力して、トラックと運転手さんの時間をフル活用していきましょう。といった努力義務の内容でした。
特定事業者が対象<2026年4月の施行内容>
2025年の施行とは異なり、2026年4月からは特定事業者に対して、法的な義務付けがされていく内容になっています。
一定の規模以上の荷主・物流事業者は「特定事業者」として、国から指定をされます。一定の規模以上というのは、取扱貨物の重量が9トン以上や保有車両台数が150台以上、貨物の保管量が70万トン以上と各事業者によって定義が異なってきます。詳細はこちらのポータルサイト で確認ができます。
1.中長期計画の作成:定期的に判断基準を踏まえた措置の実施に関する中長期的な計画を作成しまい年度提出を基本とする
2.定期報告:事業者の判断基準の遵守状況や取組状況を毎年度提出
3.物流統括管理者(CLO)の選任:物流全体の持続可能な提供の確保に向けた業務全般を統括管理する役割ができ、事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にある者を選任
このように指定事業者となった場合は、国から取組に対しての対応が厳格化されます。また、取組みが行われていない場合は、勧告・命令や立ち入り調査が行われ、是正に対応しなかった場合は公表され、命令に違反した場合は100万以下の罰金が課せられます。
目標については「物流効率化の推進に関する基本的な方針」において定められています。
目標1:2028年度(令和十年度)までに、トラックドライバー1人当たり年間125時間の拘束時間の短縮(1運行の荷待ち時間・荷役等時間を2時間以内、1回の受渡しごとの荷待ち時間・荷役等時間を1時間以内にする )
目標2:2028年度(令和十年度)までに、全体の車両で積載効率44%に増加(全国の貨物自動車による輸送のうち五割の車両で積載効率50パーセントを目指す)
荷待ちや荷役等の時間を減らす方法

前述の通りトラックドライバーの1人あたりの拘束時間を短縮することによって、従来通りの運用では時間短縮が難しくなります。この時間を短縮する方法はデジタルや自動化のシステムを利用することが必要になってきます。
例1:トラック予約受付システムの導入
工場や物流センターへ入退場するトラックの荷積み・荷降ろし時間を事前にWeb上で予約・管理するクラウドサービスです。
国土交通省、厚生労働省、全日本トラック協会による「荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン」では、具体的な取り組みの一つとして「トラック予約受付システム」の活用を掲げています。
例2:自動化・機械化設備の導入
集荷時間に間に合うように倉庫内作業を効率化するために、仕分けロボットや搬送ロボットを導入することです。
ドライバーの時間に制限がかかるので今後はより集荷時間がシビアになってきます。作業が終わらずに待たせてしまうことがないように倉庫内作業をロボットの活用で効率化します。
これらのシステムを導入するには費用がかかるので、事業者として定められた事項を達成できるのか、費用対効果があるものかをきちんとベンダーやステークホルダーと協議する必要があります。
またこのような物流事業者のために国や自治体で補助金を公募している場合もあります。補助金をうまく活用して設備投資をしていきましょう。補助金についてはこちらの記事で一覧紹介されています。
まとめ
改正物流効率化法は、物流業界の効率化と持続可能な社会の発展を目指すための重要な法整備です。
この改正により、荷主は物流を「運送会社任せ」にするのではなく、自社の課題として捉え、改善に取り組むことが強く求められます。どこから改善をしていくべきか自社で検討を重ねていきましょう。
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